祇園の日常ー舞妓さんの通う銭湯
下宿先の給湯器が壊れて、修理までの3日間 銭湯に通うことになった。
私の住んでる近くには銭湯が何軒かある。どこもそこも、男湯と女湯の間にはのれんのかかった帳場があって、だいたいおばちゃんが座ってる。
最初は ペラペラののれん一枚って、なんだかな、と思ったりしたけど、それはすぐ気にならなくなった。
そこは 舞妓さん芸子さんが来ることで有名だと聞いていて、舞妓さんたちのオフの姿に興味もありつつ 訪れた。
狙ったわけではないけど、営業終了間近の深夜。
ほとんど誰もいない女湯に、日本髪の若い浴衣をきた人がいたから すぐにそうだと分かった。洗い場で目があって ぺこりと頭を下げられたから、慌ててペコっと挨拶を返す。
そのあと入ってきた日本髪の人が、先に洗い場で洗髪中の年配女性に手と膝を床についてご挨拶。
(あっ あのおばあさん芸子さんだったんだ。)と思いつつ、まるで普段の着物をきているかのような滑らかな一礼に目がクギつけになる。
脱衣所で、「もー80やのに、こんな時間まで働いてますわぁ」「うちらも働き方改革しんとあかんなぁ」
と2人組の女性(芸子さんかお茶屋のママさん?)のおしゃべりが聞こえた。
(芸子さんの働き方改革・・!?)
どんどん入ってくる浴衣の女性たち。(Tシャツの人もいたよ!)
銭湯だから、私も含めてみんな裸での出来事だったんだけど、銭湯の亭主(帳場のおばちゃんのダンナさん?)が ちょいちょいのれんから女湯に出てきて、見回しては何かを観察しているのが腑に落ちない。
帰り際、おばちゃんが私が持ってきた 京丸うちわに目をつけて、「珍しい柄やな、どこの?」と聞かれたので(先斗町・市結)と書かれた面を見せると、おばちゃん「ふ〜ん、あ〜ね。」
(それ、どういう意味なんでしょうか!!?)と思うことが色々あり いまだ解せないまま。
*先斗町市結さんは、先斗町の人気の舞妓さんで牛乳石鹸のポスターになったりしているそう。頂きものの京丸うちわで使ってましたが、とてもキュートな方でちょっと嬉しい!